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| - | | - | - | pookmark |
資本主義はなぜ自壊したのか 「日本」再生への提言

評価:
中谷 巌
集英社
Amazonランキング: 94位
Amazonおすすめ度:
大物経済学者でありながら、一人の経済学徒として学者の良心を守った”英断”に経緯を表したい。
この人の本で、マクロ経済学を勉強したのに・・・
いまさら何を

年末年始に読んだ本、第二弾。
中谷巌先生と言えば、私にとっては大学時代の教科書、「入門マクロ経済学」の著者。
今回の「資本主義はなぜ自壊・・・」では、
経済学史、宗教の歴史、文化論に至るまで、持論を展開されています。
一部の推論部分に?のところも無くはないですが、
中谷先生の「日本を立て直したい」という強い思いがほとばしる力作だと思います。
特に、還付金付き消費税は大変興味深いアイデア。
これだけでは何ともならないですが、こういった見識・アイデアを生かして、日本の若手の政治家に停滞を打破してほしいものです。
経済の先生の本ですが、政治の問題に行き着くように思いました。

以下、本書の私の理解を要約・・・

アメリカ経済
ルーズベルトのニューディール政策以降、政府による適切な企業統制、社会福祉政策、労使協調路線により、豊かな中流階級が消費を支えて経済成長のエンジンとなった。
レーガン政権以降、市場原理主義に基づき「小さな政府」「高額所得者の減税」「自己責任」というスローガンのもと、経済活性化に成功するものの、格差拡大(豊かな中流層の消滅)と医療・福祉の後退を招いた。

世界経済
市場原理主義は、グロ−バル資本主義として全世界に広まり、
・世界経済の不安定化
 複雑な金融派生商品が国をまたぎ、ひとたび危機となれば各国に波及する。
・所得格差の拡大
 1国内であれば格差是正のモメンタムが働くが、グローバルに生産と消費が
 分離(中国の生産と欧米・日本の消費)し、各国は格差が拡大した。
・地球環境破壊
 市場主義は環境保全を単なる追加コストとみなしてしまい、環境破壊が進んでしまう。
、、、という傷を残した。
しかし、世界政府というものは存在しないため、経済安定化、国をまたいだ効率的な所得再分配、環境保全のガバナンスが利く状態ではない。

ポランニー
カール・ポランニーによれば、、、
「資本主義とは個人を孤立化させ、社会を分断させる悪魔の碾き臼である」
マーケットメカニズムは自然現象ではない、歴史的に見れば非常に特異な新しいものである。近代資本主義が成立する前は市場や商取引というのはごく一部で行われるものであった。市場経済のもとでは、自由も平和も制度化することはできなかった。というのは、市場経済の目的は利益と繁栄を作り出すことであり、平和と自由を作り出すことではないからである。
、、、と第2次大戦中に指摘。
現代の行き過ぎた市場原理主義は、まさにこのポランニーの指摘を証明してしまった。

日本経済
かつて一億総中流と言われた日本も、「貧困率」が世界ワースト2位(本書P.302 OECDレポート)となるまでに格差が急激に拡大した。
まずは、この傷んだ日本経済の立て直しが必要で、そのためには、
・税制・・・還付金付き消費税による増税
・医療・・・貧困層への医療保障
・労働市場・・・終身雇用をベースにしながらも、過度に依存しない北欧流の流動化支援政策
・地方自治・・・最適な管理スパン(道州制より小さく?)を見出して、地方のイニシアチブにより地域コミュニティの復活・活性化
そして、日本文化の特質を生かした「長期互恵戦略(損して得取れ)」をベースに、環境分野の技術を伸ばして世界経済をけん引するべきである。



| BOOK | 06:38 | comments(0) | - | pookmark |
21世紀の国富論 part2

評価:
原 丈人
平凡社
Amazonランキング: 766位
Amazonおすすめ度:
これぞ経営者のカガミ
素晴らしい
この先、世界が進むべき道

この本の著者の主張を私なりにカンタンに要約すると・・・

■資本主義には限界があり修正が必要
・会社は株主(だけ)のものという誤った原理
・株価&ROE至上のヘッジファンドとCEO・・・内部留保が再投資に回せない
・景気の振幅を激しくしてしまう時価会計等の制度
・本来の役割(ハンズオン)を果たさなくなったベンチャーキャピタル
このようなことから、グローバル経済が実体経済と遊離してしまい、
企業(特に製造業)の活力がそがれてしまった。

■新しい技術により新しい産業を興す
・ポストコンピュータ・・・PUC
・ソフトウェアとハードウェアの融合
・リレーショナルDBからインデックスファブリックへ

■日本の進むべき道
・PUC分野で世界をリードする
・「リスク」キャピタルにより技術を企業につなげる
・グローバルな貢献

、、、となるでしょうか。

資本主義の問題提起部分は、まさしく溜飲が下がる思い。
なぜリストラしなくてはいけないのか、、、
なぜ格差社会が広がってしまうのか、、、
多くの人は釈然としない思いで、社会の不条理を見ていると思いますし、
その原因が実体経済と遊離した、株主利益重視の経営にあると考えている人も私を含めて多いと思います。
つまり、真面目に働く人は報われない、お金を上手に回す人に富が集中する、ということ。

新しいテクノロジーの部分。
アンチ・マイクロソフトの私にはスッキリ!
使いづらいパソコンを異常と思える感覚が新しい産業を作る原動力なんです(笑)
インデックスファブリック、特に、ここは掘り下げていきたいところ。

この本は一気に読みきらせてしまうパワーを秘めています。
2015年頃になって、この本が改めて話題になるような予感。
さて、その時、私はどうしているのか・・・


| BOOK | 00:33 | comments(0) | - | pookmark |
21世紀の国富論

評価:
原 丈人
平凡社
Amazonランキング: 620位
Amazonおすすめ度:
これぞ経営者のカガミ
素晴らしい
この先、世界が進むべき道

これは面白い。
読み終えるのが待ち切れずにブログに書きたくなるほど。
追って感想を記すつもりです。

| BOOK | 13:55 | comments(0) | - | pookmark |
戦略経営の発想法 ビジネスモデルは信用するな
評価:
木村 剛
ダイヤモンド社
Amazonランキング: 165807位
Amazonおすすめ度:
仕事は、会議室で起きているのではない、現場で起きているんだ。
熱いだけ 中身なし
エコノミストから経営者への転向宣言
2004年初版と、随分前に読んだ本ですが、
前回に引き続き「戦略」つながりでご紹介。
前回と違ってこちらは読み応えあります。

この本のエッセンスは、

経営の根幹にあるのは「はらわたの思い」である、
戦略とかビジネスモデルとかは「後知恵」。
スキルよりウィル。

、、、に尽きると思います。
(だから、タイトルは著者の意図とずれているのでは?)
「はらわたの思い」とはドンキホーテの安田さんの言葉。
ワタミの渡邉さんが言うと「天命」。
その他の表現では、「情熱」「志」「狂」「パラノイア」「ミッション」「肝っ玉」
、、、といった辺りが関連してくるでしょう。

大企業の錚々たる経営者へのインタビューが多くて、
自分と比較するのはスケールが違いすぎますが、
自分がどれだけ「はらわたの思い」を持ってるか?
と自問自答してみるのは良い問いかけだと思います。
とても面白いし心の奥が熱くなります。
理論的・体系的な教科書ではありません。
でも大事なことが書いてあると思います。

ただ、内容の割りに全体が長すぎるかも。


| BOOK | 02:04 | comments(0) | - | pookmark |
あたらしい戦略の教科書
評価:
酒井 穣
ディスカヴァー・トゥエンティワン
Amazonランキング: 205位
Amazonおすすめ度:
組織内部で自分の立場をどのように確立していくかを考えている人には,必要不可欠な本であると言える。
「情熱の伝染」
仕事だけでなく人生の戦略にも役に立ちます
今週の東京出張の往復フライトで読みました。
仕事の上で大切なことをとてもわかりやすく解説した本です。

私の目を惹いたポイントは・・・

■戦略とは?・・・カーナビのたとえがわかりやすい!
  現在地把握(現状分析・情報収集)
  ↓
  目的地設定(目標設定)
  ↓
  ルート探索(戦略立案)
  ↓
  走行(戦略プラン実行)

■戦略とはダイナミックに変化するもの
 ・カーナビのリルート(再探索)のたとえ
  目的地はさほど変化せず、現在地とルートが常に変化する

■相手を説得するための4タイプ分類
 1)コントローラー(専制君主)
 2)プロモーター(自由奔放)
 3)サポーター(縁の下の力持ち)
 4)アナライザー(求道者)

この他、戦略立案実務に関わる基本的な考え・テクニックを
スマートに分かりやすくまとめています。
戦略系コンサルタント臭が鼻につくところもありますが。


、とホメてきましたが、、、

事業規模の大小はともかく、私も含めて自分で苦労して現場目線の
戦略を立案・実行している人たちにとって、この本は頭の整理に良いのですが、
若い人がこの本を読んだだけで戦略カブレになって欲しくはないですね。

そういう若い人にオススメの本を続けて紹介しましょう。
頭にガツンと一撃!、、、になるかな?(笑)

戦略経営の発想法(木村 剛)


| BOOK | 01:14 | comments(0) | - | pookmark |
ほんとうの環境問題
評価:
池田 清彦,養老 孟司
新潮社
Amazonランキング: 294位
Amazonおすすめ度:
結論は出来るだけ何もしないこと
どっちを信用したら良いのか
疑うということ
・・・を読みました。
私にとっては「痛快」な読後感。
これまでエコとか環境とか、なんだか雰囲気がヘンだな、と思っていましたが、
この本を読めばスッキリ。
温暖化→北極・南極の氷が解ける→水浸し!!!
本当にそうなったら困りますよね、
でも本当にそうなるって信じてよいのかどうか???
どれだけ石油が燃えるとそうなるのか???
石油が燃える→CO2排出→地球上をCO2が覆う→気温上昇→氷が解ける、、、
いかがです?
風が吹けば桶屋が儲かる、とそっくりではありませんか?

曖昧なまま、雰囲気だけ先行してる気がしてました。

環境を大切にしたいという気持ちは持っています。
なるべくゴミを出さない、エコバッグ、とか
ムダを減らすことは有意義だと思います。

でも、もっと本質的な議論がどこかでなされていないのでしょうか?
この本の著者が主張するように、
日本の石油と食料の確保をより高次の目的に据えるべきだと思います。
その下位に、安全保障と同列で環境問題。

そういう軸足をしっかり持った上で、
環境問題の議論に必要なのは、
ある行為(アイドリングストップ)が与える
全体への影響の程度(東京湾の水位上昇をどれだけ抑制できるか)を
考えることだと思います。

風が吹けば桶屋が儲かる」って、(WIKIPEDIAより)
1. 大風で土ぼこりが立つ
2. 土ぼこりが目に入って、盲人が増える
3. 盲人は三味線を買う(当時、三味線は盲人が弾いた)
4. 三味線に使う猫皮が必要になり、ネコが殺される
5. ネコが減ればネズミが増える
6. ネズミは箱を囓る
7. 箱の需要が増え箱屋が儲かる (元々は「箱」だったそうな)
、、、といった個々の因果関係は「論理的に正しい」、
ところが、問題はその発生確率・頻度が無視してよいほど低い、ということ。
環境問題も、一部には、こんな論理がまかり通っていませんでしょうか?

一方で、こんな話も有名ですが(笑)
バタフライ効果
これついて書くと主題からそれるので止めておきます。

| BOOK | 23:55 | comments(0) | - | pookmark |
地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」
書店でこの本を手にした時に目を惹いたのが、
冒頭から出てくる、X・Y・Zの3軸立体イメージ図です。
これは「頭のよさ」と言われる要素を3軸に分解したものです。

X軸=「地頭がいい」(考える力)
Y軸=「機転が利く」(対人感性力)
Z軸=「物知り」(知識・記憶力)

どんなことでもGoogle検索するとそれなりに情報は得られて、
それをCopy&Pasteしただけで満足してしまう「コピペ族」が増えてしまうこの時代に、
上記X軸の「地頭(ジアタマ)」を鍛える必要がある、という主張。

そのジアタマを鍛える方法として「フェルミ推定」

フェルミ?
エンリコ・フェルミのこと?
なんだっけ、、、原子爆弾の研究で有名だっけ?

*参考までに・・・エンリコ・フェルミ

そう、そのフェルミ。
フェルミが学生に与えた、
何らかの推定ロジックにより短時間でおよその数値を計算(概算)する
課題の形式があり、
これを求める手法が「フェルミ推定」と呼ばれる。

「日本全国に電柱は何本あるか?」

こんなカンジです(笑)
短時間で何も調べずに・頼らずに、ジアタマだけで答えを出す。
電卓も使わない。紙とペンだけ。

やってみますか?

私はトライしてみました。
10分くらい要しましたが、桁は合ってたので合格とさせてもらいます(笑)

20〜30歳代の方には、この本を読んで
「ジアタマが重要だ」とうことを「知識」として得るだけはなく
「ジアタマ」を磨いて欲しいものです。



| BOOK | 09:06 | comments(0) | - | pookmark |
文明の衝突と21世紀の日本 (集英社新書)
評価:
サミュエル・P. ハンチントン
集英社
¥ 693
(2000-01)
先週に続いて、また1泊出張。
移動時間を見越して持参したのがコレ。

2〜3年ほど前だったか、下記を読んで衝撃を受けました。
そこからの抜粋が後半の約半分。
筆者の東京での講演内容をまとめたものが冒頭の章に置かれています。
下記のような分厚い本より上記新書版の方がサイズも中身もコンパクトでいいかも知れません。



ハンチントン教授が教えてくれることのエッセンスは・・・

<冷戦時代>
 イデオロギーの衝突(共産主義VS自由主義)
  &
 2極(旧ソ連・米国)とその他各国というパワー構造
<現代>
 文明の衝突(西欧〜イスラム〜東方正教会〜中華・・・全部で8つの文明)
  &
 1極(米国)+多極(地域ごとのリーダー国家)というパワー構造

、、、ということ。
思想・主義で国境が決められていたのは昔のことで、
今は「文明」の境界線が「国境」に修正されつつある、ということです。
東西ドイツがよい例。
そして米国の指導力が弱体化しつつある中で、各地域のリーダー国家が
各地域における指導力を発揮しつつある。=1極・多極体制
そこで、米国は地域のナンバー2国家に肩入れすることで、影響力を維持して
地域リーダー国家のパワーを抑制するという構図。
東アジアでは、地域リーダー=中国、ナンバー2=日本、韓国、と例示すれば
イメージしやすいでしょうか。

そんな中でも、私がもっともおもしろいと思ったのが、次の分析です。

どうしてイスラム国家は暴力に頼る傾向が多いのか?
、、、という問いにハンチントン教授が答える下記2つの解。
特に2つめは大変興味深い洞察だと思います。

1.リーダー国家不在
 オスマン帝国の没落以来、イスラムにはリーダーシップを行使して、秩序を維持し、
 規律を正すような中核国家が存在しない。
2.若年人口の爆発
 イスラム各国は出生率が高く、15歳から24歳までの若年人口が激増している。
 この年代の人口が全体の20%を超えると社会が不安定になり、暴力・紛争が
 エスカレートする傾向は歴史にも例を見て取れる。

つまり、時間とともにこの年代の分厚い層がもっと「大人」になれば、
落ち着いて丸くなって紛争が減少する、と解釈できます。
いくつかの紛争・問題は「時間が解決する」ということでしょうか。

日本では若者の不甲斐無さが取りざたされることが多いですが、
もっと若年人口が多かったならば、若者の世相も違っていたかもしれませんね。
もちろん、人口だけの問題ではなく、戦後からゆとり教育見直しまでつながる
教育理念・体制の問題等々の複合要因でしょうが。

この本を読めば、世界政治の底に流れる潮流が理解できると思います。
世界のニュースに耳を傾けたくなりますよ。

| BOOK | 00:29 | comments(0) | - | pookmark |
したたかな生命
評価:
北野 宏明,竹内 薫
ダイヤモンド社
¥ 1,680
(2007-11-16)
先週、1泊で出張に出かけました。
飛行機、ホテルと本を読む時間を作れます。
そこで、これ。

「したたかな生命」

進化論とかのお話ではなく、生命を「システム」として捉える話。
そのシステムが色々な擾乱に対してその機能を維持する能力、が主テーマです。
その能力を「ロバストネス」と言います。

例えば、気温が上がると汗が出てきて体温を下げるとか、
(システム=人間)
*でもホメオスタシスとロバストネスは違う。
 興味がある方はこの本に書いてますのでどうぞ。

例えば、飛行機が飛んでいる時に、急に強風が吹いてきたとき姿勢を制御するとか。
(システム=飛行機)

ロバストネスの訳語は「頑健性」となりますが、筆者も指摘している通り、
しっくりしないですね。
そんな堅いイメージより、柳が風を受け流すイメージも含みますから。

その反対が「フラジリティ」=「脆弱性」です。壊れやすい、もろい、ということ。

この本が興味深いのは、上記の「ロバストネス」を会社組織にも当てはめようとする視点。
吉野家、ルイ・ヴィトン、の例が挙がります。
面白い切り口なのでもう少しページ数を費やしてほしかった。

吉野家の例で言うと、
吉野家は「牛丼専門」、メニューバリエーションを増やさずに「牛丼」で人気を博してきた。
ところが、BSE問題で米国産牛肉の調達に支障を来たした。
つまり、「牛丼専門」で人気を博す=高利益率という、他社との競争優位性(ロバストネス)が、反面、牛肉調達先が米国のみであるという仕入ルートの脆弱性(フラジリティ)を高めていた構図です。
ここにはロバストネスを高めると、どこか別のところでフラジリティも高まってしまう、というトレードオフの関係があるという指摘です。

こういうことって、仕事上では誰しもが感覚として身に付けているものですが、
こうして「ロバストネス」とか「フラジリティ」という言葉で、生命と対比してみると身の回りの仕事も違って見えてくるような気がします。
視点を変えるきっかけとして、この本は良いです。
| BOOK | 06:56 | comments(0) | - | pookmark |
生物と無生物のあいだ
評価:
福岡 伸一
講談社
Amazonランキング: 14位
Amazonおすすめ度:
まるで小説のようなドラマ的進行が、読む人の敷居を下げてくれる
高校生・大学生に読んでほしい本
疑問の解決と新たな疑問の提起
大学を受験する頃の古い話です。
ある友人(中学校の同級生)にどこの大学・学部を受けるつもり?と聞いたところ、
京都大学の法学部にすべきか工学部にしようか思案中だ、との答え。
「天は二物を与える」です。
結局、その彼は京都大学の工学部を選んだのですが、
文系と理系に分かれるという私の固定観念は凡人のもので、
文系だろうが理系だろうが、大学に行こうが行くまいが、どんな人生を歩むか、
この友人は人生の選択肢を凡人の私とは異なる視点で見ることができるんだ、
ということを学びました。

この本の著者もたまたま、その京都大学のOB。
本を読みはじめてスグに、、、これは小説なのか?・・・
ニューヨーク・マンハッタン島を囲むハドソンリバー・イーストリバーの景観から
読者の目線をある一つの場所にフォーカスさせる辺りは、文章の秀逸さもありますが、
映画監督のセンスも感じます。
まさに「天は二物を与える」という第1印象。
古い友人のあのセリフが思い起こされました。

丹念に言葉を積み重ねてメッセージを明快に正確に伝える文章テクニック。
読み手に鮮やかなイメージを想起させる上手な比喩。
こういう良い文章を読むと「日本人が日本語で書いた本はいいな」と思います。

文章の技法だけではありません。
研究に大事なのは、試験管を振って反応を確認するといったリアルな感覚だ。
それは直感とかひらめきとは違う。という主張は、企業の現場感覚に似ていると
強い共感を感じます。
ダークサイド・オブ・DNAの章では、研究者のあるべき姿と人間の本質との矛盾に
対する筆者の葛藤と諦観が滲み出ていて感情移入してしまいます。
一方、原子の大きさと比べた生物の体の大きさの意味、
生命の秩序は守られるために絶え間なく壊されなければならない、
といった辺りは特に啓蒙されました。

とても面白く、勉強になり、かつ味わえる本です。
| BOOK | 06:33 | comments(0) | - | pookmark |
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